きのけんぶろぐ

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転職に有用なスキルを磨くのにもっとも都合のいい時間のオススメ

転職が珍しい時代ではなくなった。むしろ、一つの会社で就労し続けるメリットが消失しつつあるというべきか。

事実、「令和7年版 労働経済の分析」では、プロパー社員が低下傾向にあり、またプロパーの賃上げが鈍化しているというデータが示されている。

 

こうなるとかつての「がむしゃらに働いてがっぽり稼ぐ」は全くの絵空事に過ぎないことが分かる。

その価値を今も信じて働く層もいる。だが、それはもう労働信仰といってもいい。

 

となると転職を前提に働くのが雇用経済における防衛策として正しいことになってしまう。

年次の賃上げが薄いのであれば、手持ちのスキルや経験で転職市場に打って出て収入アップする方が正解なのだろう。

 

現職にありながら転職に有利なスキルを自ら磨き上げる。そちらのモチベーションが高まりつつある。会社にとっても日本経済にとってもちっともプラスではないのだが、政治も経済もこのトレンドに歯止めをかける気がないので仕方がない。

わたしたちだって食わないといけない。生きるために働かないといけない。

 

では転職する際に使えるスキルとはどういうものを指すのか。

転職市場においては「ポータブルスキル」という表現を用いて説明している。

たとえば転職で必要とされるスキルを年代別・職種別に解説 - 転職エージェントのJAC Recruitment(ジェイ エイ シー リクルートメント)では以下のように定義している。

ポータブルスキルとは、一言で表現するならば「特定の職種や業界には限定されない、どのような職場でも役立つ汎用的なスキル」のことです。例えば、コミュニケーション能力や問題解決能力、リーダーシップやタイムマネジメント能力などがポータブルスキルに該当します。
いわゆる「仕事ができる人」を例える際に多くの人が思い浮かべる能力と言い換えても良いかもしれません。 このようなスキルは転職市場で非常に高く評価され、さまざまな職場で応用が可能です。

なんともアドホックな説明に聞こえるが、要するに転職サイトでも定量化できないスキルを都合よく名付けている。

 

同サイトでは以下の能力をポータブルスキルとしている。

  • コミュニケーション能力
  • 問題解決能力
  • リーダーシップ
  • チームワーク
  • タイムマネジメント
  • クリティカルシンキング
  • 交渉力
  • プレゼンテーションスキル
  • ストレスマネジメント
  • アダプタビリティ(適応力)

わたしはこんなに細分化されたスキルはいらないと思う。大雑把にコミュニケーション能力、可視化・言語化に集中して以下に述べる。

 

コミュニケーション能力

あいさつなど基本的な所作からはじまり、要望ないし要求を伝えてリターンを得る能力。単純な言葉遣いだけでなく、しぐさや態度、物腰なども関係する。

転職における評価尺度はアウトプットなので、どういう形であっても問われない。うまい根回り、こまめな気配りで好感度上げるやり方、真正面から正論をぶつけてぐうの音も出ない形で意見を呑ませる、あるいはもっと卑劣なやり方もコミュニケーション能力の範疇だろう。バカの一つ覚えでしつこく何度も何度も要求し続けるのも一種のコミュニケーション能力だ。

 

わたしはどちらかというと理屈こねまわして嫌われるタイプだから、あえて能力は常時開放しない。普段は必要がなければしゃべらない。不満がこみ上げてくると、A4一枚にまとめて部門リーダーに示しつつ意見を述べる。たいがい伝わる。

そんなことしなくても愛嬌だけで生き抜いている人たちを見ると羨ましくて仕方ない。あの人たちも努力しているんだろうけど、わたしにはどんな努力してもあんな天然素材(もしくは養殖素材)のコミュニケーション能力を持てる気がしない。

 

可視化・言語化

指標を定量化してグラフに図示する。ぼんやりした概念を定義付けする。

嗜好や感性、その場のノリといったものを、時間空間を隔てても共有できるようにする能力。

いまだに「バシッとやれ」とか「もうちょっとシャキッとならんもんか」みたいな言い方をする職業人がいるが、あれはもう勘弁してほしい。それを社会の企画会議に、あるいは取引先に伝えて何か解決すると本気で信じているんだろうか。

 

ブレストさせればなんとなくで出てくるセンテンスを特定の価値軸でXY軸で配置するなどというのも可視化・言語化だ。

コミュニケーション能力はアウトプットが優先されるが、可視化・言語化はインプットも大事だ。インプット部分で共有できるものがなければ、アウトプットされたものも共有できない。勝手な思い込みで図示されても理解できない。

 

たとえば「あいつは怠けている」みたいに言うと、分かる人同士では「そうだそうだ」となるが、言われている当人は理解できないか、あるいはとぼけて分からないフリをする。

そこを導線の長さ、文書の精度、時間対比の成果量などで可視化する。分かる者同士で共有する価値を定義づけることで、さらに価値の共有を拡張できる。

 

転職界隈でいうところのポータブルスキルとは、煎じ詰めるとおおよそこれら2つのスキルを指している。

あっちも商売だからか、やたら細分化して理解させるつもりで理解を遠ざけてくるが、実際に転職する側の立場からすると上記2つだと考えた方がスッキリする。

 

この2つに絞った上で、あなたが「使える」レベルに向上させる方策を以下に示す。

 

間違ってもオフ時間に学習しようとか、本を買うとか、オンライン研修を受講しようとか、考えてはいけない。

それでは別のリソースを削る話になってしまう。仕事の話は仕事時間中に解決すべきだ。

なにしろ仕事時間外にポータブルスキルを向上させたところで、転職先はそんなものを直接評価してくれない。アウトプットしか見てくれない。「必要な」スキルかもしれないが、募集条件に「ポータブルスキル持ち」などと書いてあったりはしない。

職務経歴書などで実績を書く。その説明にスキル行使の中身を書く。そういう意味で「必要」なだけ。「これがなきゃ転職できない」と慌てたらダメ。

 

だから無尽蔵に頑張る人以外、仕事時間でスキル獲得を目指す方がいい。

仕事時間外も頑張れる人は勝手にやってもらえばいい。なんなら私のブログだって読まずに勝手にやっているだろう。

わたしが届けたいのは、なんとなく悶々として、しかし手につかずブログでそれっぽい記事をあさっているあなたのような人だ。

 

仕事中にスキルアップする。

なにも大層なことを言うつもりはない。並べられた課題の中でコミュニケーション能力、可視化・言語化を意識して眺め、実践するだけだ。

 

>スキル獲得の実践方法

コミュニケーション能力ならば、意図をもって伝えることを意識する。

あなたの要求がどういう形ならば相手に届いてリターンを得られるのかを意識する。

おそらく一方的に投げるだけでは効果が悪いはずだ。相手がどういう価値観の持ち主なのか観察し、相手が受け取りやすい提供を工夫する。もしくは直接ではなく違う人からアプローチする。

いろいろやってみる。職場でうざがられない程度に。

 

可視化・言語化も同様だ。

まずいろんなグラフや図表をみる。

一定程度のサンプルを得たのちに手持ちの課題解決に使えるものをピックアップしてみる。

excel関数でも、統計ソフトでも、それこそ最新アプリでも何でもいい。

やってみて、普段はなかなか共有できない指標を、違う部署の同期に見せるなどして理解度を試してみる。そうやって鍛える。

 

今週のはじめ、わたしは「しない」ことで賃上げを目指そうと主張した。

わたしがいうところの「しない」とはこういうことだ。

与えられた仕事を漫然とこなして時間を使う。上司や先輩ににらまれながら最速で仕上げる。

そんなことしなくていい。納期に間に合えば十分だ。どうせ早くやっても賃上げに跳ね返ってきたりはしないのだから。

 

#がんばらないレジスタンス

 

どうせがんばるなら、自分のためにがんばろう。会社はあなたに報いる時代じゃなくなった。あなたががんばるしかない。わたしもがんばる。どういうベクトルでがんばるとリターンが得られるかを伝え続ける。

がんばるなら報われる形でいこう。ありもしない賃上げにつられて駆り立てられるのはウンザリだ。